「レトロモビル 2017」の会期内となる2月10日に、Artcurialオークションが開催されました。
今回注目の1台となったのが 1965 Dino Berlinetta Speciale par Pininfarina です。
後のディーノ 206 GTの原型であり、エンジンが縦置きとなるこの貴重なモデルは、4,390,400 ユーロ(約5億2,685万円 *1ユーロ120円として計算)で落札されました。
写真は2013年ジュネーブ・モーターショーのピニンファリーナ・ブースで撮影したもの。今回落札された車両そのものです。大きく盛り上がったフロントフェンダーと、なだらかに下降していくリア周りのデザインが印象的でした。
ちなみにこのとき発表されたモデルは、ピニンファリーナ・セルジオ。その後、6台のみ限定生産されたのは記憶に新しいところです。
今回、個人的にとても魅力的に思えた車両が 1960 Facel Vega Excellence です。
フェセル・ヴェガは昔から密かに気になる存在でした。特にフェセル・ヴェガ・エクセレンスの 'EX1' は、ラウンドしたフロントウィンドウやテールフィンなど、アメリカ車の影響を受けた佇まいがなんとも個性的でエレガントです。
もっとも驚いたのは、こちらの 1965 Citroën DS 19 cabriolet でしょうか。
納屋から発掘されたレストアベース車両で、修復には相当な金額が必要であるにもかかわらず、101,320 ユーロ(約1,215万円)で落札されました。
もちろん、グループ4およびグループB車両も出品されています。
まずグループ4では、ジャン・ラニョッティが1982年のアイボリー・コースト・ラリーに出場した 1982 Renault 5 Turbo Groupe 4 - Jean Ragnotti - が出品されました。
最後に製作されたグループ4のワークスカーで、ラニョッティ本人が所有していたこともあり、落札金額は321,840 ユーロ(約3,862万円)でした。
また、アルピーヌ A110のグループ4車両である 1972 Alpine A110 berlinette Gr. 4 "Défense Mondiale" は298,000 ユーロ(約3,576万円)でした。
グループBでは、 1985 Peugeot 205 Turbo 16 が出品されました。
かつて1985年ツール・ド・コルスに出場した経歴もある、市販モデルの205ターボ16は172,840 ユーロ(約2,074万円)で落札されました。
もう一台のグループBは 1986 Citroën BX 4 TC です。
走行距離わずか220 kmのシトロエン BX 4TC シリーズ2は、スイスのコーチビルダーで知られるフランコ・スバッロが所有していた興味深い1台です。落札金額は63,798 ユーロ(約765万円)で、内容を考えればお得感のある金額といえそうです。
さまざまな物件が発掘される海外オークションは、やっぱり面白いですね。