グループBとしては最後のモンテカルロ・ラリーとなった1986年。その歴史的な一戦から30周年となることを記念して、1986年モンテカルロ・ラリー特集を行っています。
5日目は、「1986年モンテカルロ・ラリーのスロットカーセット」です。
1月20日にはじまったコモンステージ(一般行程)は最終の3日目に入り、いよいよこの日の午後にモナコに到着という重要なステージ。1月22日は午前6時3分スタートのSS20からSS25まで6つのステージが行われました。
最初のSS20ではランチアのM.ビアジオンがトップタイムをマーク。ビアジオンはSS22でもトップとなり、好調ぶりを見せます。一方、トップのH.トイボネンはSS22でパンク。SS23の有名なシステロンではタイヤ選択に失敗し、このステージでトップタイムをマークしたプジョーのT.サロネンについにトップを明け渡してしまいました。
序盤のランチア独走劇から、次第にランチア対プジョーの対決となった1986年モンテカルロ・ラリー。スロットカーの世界においても、そんな対決図式をテーマにした2種類の1986年モンテカルロ・ラリーセットがイギリスのScalextricから発売されています。
その名も[1986 Rallye Monte-Carlo Limited Edition](品番:C3480A)として発売されたこの商品は、"Lancia Delta S4 Vs Audi Sport quattro S1" と書かれているように、1986年モンテカルロ・ラリーの主役だったH.トイボネンのランチア・デルタS4とH.ミッコラのアウディ・スポーツクワトロS1の2台セット。2000個の限定販売です。
デルタS4は、Martini Racingのロゴがないためやや間の抜けた感が否めません。基本的なカタチは良いだけに惜しいですね。
下回りはこんな感じです。
No.2のW.ロール車ではなく、No.6のH.ミッコラ車をセットに含めているのがポイント。ミッコラのマシンはミニカーではごく少数しか製品化されていないだけに画期的です。
下回りはこんな感じです。
J.カンクネンがドライブするプジョーは、序盤はエンジントラブルで出遅れたものの、次第に挽回。この日のSS21ではついにトップタイムをマークしました。しかし、SS24の途中でまさかのガス欠。観客にガソリンを貰って再スタートしたものの順位は6位にとどまりました。
また、前日に5つのSSで連続トップタイムをマークして5位につけたプジョーのB.サビーもSS24でアイスバーンに乗ってコースアウト。左リアタイヤが上を向いたままでの3輪走行となり、7位に転落。プジョーチームの2台は、トップに立ったT.サロネンとは対照的に不運に見舞われました。
こちらの商品は、[1986 Rallye Monte-Carlo Limited Edition]の続編として2000個限定で発売されたものです。
最初に発売された[品番C3480A]の商品はランチア・デルタS4とアウディ・スポーツクワトロS1の2台セットでしたが、こちらの[品番C3590A]のほうは、"Peugeot 205 T16 E2 Vs MG Metro 6R4" と書かれているように、プジョー205 T16 E2とMGメトロ6R4の2台セットになります。
MGメトロ6R4はNo.5のT.ポンドのマシン、プジョー205 T16 E2はNo.4のJ.カンクネンのマシンになります。
セットに含まれるMGメトロ6R4は、ライトポッドを装着した仕様。ホワイトとブルーのボディカラーが美しく再現されています。
下回りはこんな感じです。
一方のプジョー205 T16 E2は、カーナンバーなどが異なるほかは基本的に同じScalextric製の限定品として発売されたNo.1のT.サロネン車と同一のつくりです。
下回りはこんな感じです。
この日最後の計測区間となったSS25では、トップ争いを繰り広げるT.サロネンとH.トイボネンがともにトラブルやタイヤ選択によりペースが上がらず、代わりにアウディのW.ロールがトップタイムをマークしてモナコ入りを果たしました。しかし、1月20日に2位でフィニッシュしたW.ロールに60秒間の計時ミスがあったことが判明。新たに60秒のペナルティタイムが加算されてしまいました。
3日間におよぶコモンステージの結果は、1位 T.サロネン、2位 H.トイボネン、3位 M.ビアジオン、4位 H.ミッコラ、5位 W.ロールとなりました。