グループBとしては最後のモンテカルロ・ラリーとなった1986年。その歴史的な一戦から30周年となることを記念して、1986年モンテカルロ・ラリー特集を行っています。
3日目は、「シトロエンBX 4TCのスロットカー」です。
1月18日にはじまった1986年のモンテカルロ・ラリーは、1月20日からコモンステージ(一般行程)がスタート。エクスレバンからモナコまで、19箇所のSSを含む1750km以上の距離を3日間をかけて移動します。
1月20日のレグ2では、SS7からSS11まで5つのSSが設けられ、SSのトータル距離は126.10kmでした。
前日のSS6で交通事故のためフロント部分を大破し、修理のため大幅なペナルティタイムを加算されたMGメトロ6R4のT.Pondはリタイアを選択。SS7にその姿はありませんでした。
また、この日最初のSS7では、シトロエンBX 4TCに乗るカーNo.15のJ.C.Andruetが右コーナー外側の電柱に激突。フロント左側のサスペンションを壊してリタイアとなりました。
そのクラッシュシーンを製品化したのが、スペインでレジン製スロットカー商品を製作するMaralic Modelsのジオラマ製品です。世界限定25個のこの製品は、車体のダメージ表現はないものの、雪に覆われた路肩と電柱、そして2人のギャラリーにより、そのときの様子を再現しています。詳しくはこちらをご覧ください。
このアクシデントにより、モンテカルロがデビュー戦となったシトロエンBX 4TCは全滅し、競技から姿を消しました。
前述のMaralic Modelsでは、このカーNo.15とNo.17のBX 4TCをセットにした商品もラインアップしています。すべてが手作業により製造・組み立てが行われるため、非常にクオリティの高い仕上げが特長です。詳しくはこちらをご覧ください。
ちなみにシャシー裏面はこんな感じ。スロットカーなので本来は走行系の解説も必要なのですが、私はコレクション専門なので割愛させてください。
カーNo.15のシトロエンBX 4TCは単品製品もラインアップされています。詳しくはこちらをご覧ください。
競技のほうでは、SS7でM.アレンが初のトップタイムをマーク、SS8とSS9はH.トイボネンがトップタイムをマークしてデルタS4の速さを見せつけます。ところがランチアチームはタイヤ選択をミス。SS10とSS11ではアウディのW.ロールがトップタイムをマークしてポジションアップを果たします。
この日の競技を終えてフランス南東部のグロスピエールに到着したとき、トップはH.トイボネンがキープしましたが、2位にはW.ロールが入り、初日からエンジンのミスファイアに悩まされているM.アレンは3位に後退。4位にはプジョーのT.サロネンが入り、M.ビアジオンは5位に後退しました。