Volkswagen Group Nightは、モーターショー前日の夜にVWグループが開催するプレゼンテーションです。
グループ各社の新型車がショー本番に先駆けて発表され、プレゼンテーターは各社のCEOが担当。会場のVIP席にはアウディ・クワトロの生みの親であるフェルディナント・ピエヒ氏をはじめ、VWグループの重鎮が勢ぞろいしています。
今回は開始ギリギリに入場したためセキュリティスタッフのガードが堅く、撮影に適した場所に移動できなかったので、仕方なくTVクルーの後方で見ることになりました。案の定、いざプレゼンテーションが始まると良い場面でことごとくTVカメラに邪魔され、ランボルギーニのプレゼンテーションも撮影できずに腐っておりました。そんな状況の中ふと隣を見ると、なんと今プレゼンテーションを終えたばかりのランボルギーニ代表兼CEO、ステファン・ヴィンケルマン氏が私のすぐ側に立っているではありませんか!他ブランドのプレゼン中のため話しかけるのは自粛しましたが、なんとも不思議な感覚でした。
この後も「Sorry!」と言いながら私の場所に割り込んできた男性がいて「何だよ」と思っていたら、スペインの自動車メーカー [SEAT] のプレゼンテーターとしてそのままステージに上がってびっくり。実はSEATの代表兼CEO、Jürgen Stackmannさん本人でした。どうやら私が紛れ込んだ場所は、何気にVIPエリアだったようです。撮影には不向きでしたが、見学するには最高の場所でした。
そして、Volkswagen Group Nightの最大のお楽しみが、プレゼンテーション終了後の歓談タイムです。翌日発表予定の新型車に直に触れられるほか、ショー会場ではじっくり撮れないようなディテールも撮り放題です。
でも、一番の驚きは、各社のCEOがクルマの横で普通に飲食しながら歓談していること。フォルクスワーゲンのヴィンターコルン会長こそ記者の囲み取材に追われていましたが、前述のステファン・ヴィンケルマン氏やポルシェの代表兼CEOのマティアス・ミューラー氏などは終始リラックスムード。その気になれば話しかけることも可能でした。普段は広報経由で取材申請をしなければ絶対に時間をつくってもらえない方々に気軽に話しかけられる機会なんて、このイベントくらいしかないでしょう。
ショー前日にして濃すぎる内容が特長のVolkswagen Group Nightは、こうして夜遅くまで多くの関係者達で賑わうのでした。