昨日はパシフィコ横浜で開催された旧車イベント「ノスタルジック2デイズ」に行ってきました。
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今回も昨年と同様にスワップミートの出展者として、ミニカーコレクターの友人と2人で参加しました。今年は例年に比べて来場者が多い印象でしたが、これは今年の「ニューイヤーミーティング」がお台場から富士スピードウェイに場所を移したため、それを観に行けなかった人たちがこちらに流れたのかも知れませんね。
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個人的に今回1番欲しいと思ったクルマが、このオーテック・ザガート・ステルビオ。2代目の日産レパードをベースにオーテック・ジャパンがザガートと共同開発したこのクルマは、新車価格1870万円で100台あまりが生産されたといわれています。以前から100万円台の価格で販売されているのを見かけていましたが、この個体は車台番号0001の製造1号車で価格は168万円。
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ローダウン化とマフラー以外はオリジナルなので、元に戻すことは比較的容易でしょうか。それにしても、どこから見ても興味深いスタイリングです。
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さて、今回もっとも度肝を抜かれたのが、このマツダRX-7 Gr.Sプロトタイプです。
グループB時代にSA22CベースのRX-7 Gr.BでWRCに参戦していたマツダが、来るべきグループS規定に向けて開発を行っていたことを証明するのがこの車両。一応市販車ベースのグループS規定に基づいてドアやフロントウインドウまわりにはFC3S RX-7のパーツを流用しているものの、中身はまったくの別物です。
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掲示されていた解説によれば、この車両は1985年前後に2ローターおよび3ローターを積んで日本とベルギーでテストをしていた試作車の1台とのこと。搭載されるエンジンはグループCのマツダ757Bと同じ13Gの3ローターで、最高出力は450PS。その3ローターはフロントミッドシップに搭載され、トルクスプリット型の4WDシステムと組み合わされています。
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この車両を紹介した以前の[ベストカー]の記事によれば、このRX-7 Gr.Sは2台製作された試作車のうちの1台で、当時、広島三次と北海道のテストコースでテストされていたうち、解体されずに残った北海道の車両ではないかとのこと。当初は道内の解体屋でボロボロになっていった車両をレストアしたものだというから、まさに漫画[SS](エスエス)の世界が現実になったようです。
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スペースフレーム構造とフォードRS 200と同様のツインダンパーが目を惹くフロントまわり。13G 3ローターエンジンはコックピットに食い込むような位置に搭載されています。
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リアカウルの内側はスカスカですが、エンジンをミッドシップに搭載するよりもフロントミッドシップのほうがバランスが良かったとか。
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シフトレバーの横に見えるレバーはトルク配分変更用。シフトノブには、LOCK、75:25、0:0、50:50の文字が刻まれていました。
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試作車のためスタイリングはかなり不格好ですが、それが逆に他を圧倒する凄みを感じさせます。
予想外のマツダRX-7 Gr.Sに驚愕した今回の「ノスタルジック2デイズ」。機会があればぜひ来年も参加したいものです。