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念願のスポーツクワトロS1に対面!

ドイツ自動車博物館巡りのラストは、インゴルシュタットのアウディ本社にあるmuseum mobileへの訪問です。

帰国日の訪問となるため、午前6時45分に飛行機でフランクフルトを発ってミュンヘンで降り、空港から高速バスを使ってインゴルシュタット間を往復し、15時40分発のルフトハンザ便で成田に帰国するというタイトなスケジュールです。


今回インゴルシュタットに行った最大の目的は、museum mobileで8月12日から10月31日までの日程で開催している"DIE QUER-LENKER"の展示を見るため。
きっかけは、夏前に海外のホームページで「museum mobileでアウディ・クワトロとグループBのライバル達の特別展示を行う」という一文を偶然見掛けたことでした。


ミュンヘンはちょうどオクトーバー・フェストの最中ということもあり、日曜の朝イチにアウディの博物館に行くような物好きはいなかったようで、午前9時過ぎに館内に入ってからしばらくは完全に貸し切り状態。
そんな状況下でまず目に飛び込んできたのが、アウディ・スポーツクワトロのロードバージョン。
すでに四半世紀にわたって個人的に欲しいグループBカーの最上位に位置しているのですが、恥ずかしながら実車を見たのはこれが初めて。
オーバーハングの長さとショートホイールベース、そして大きく張り出したブリスターフェンダーが織りなす摩訶不思議なスタイリングは、実に30分近く見ていても飽きないものでした。


これも常設展示されているラリー仕様のクワトロ。タイヤとホイールはスポーツクワトロのものを流用しているようです。


さて、ここからがSpecial exhibitionのはじまりなのですが、いきなり目に飛び込んできたのが三菱スタリオン4WD。
随分マニアックなセレクトだなぁと説明文を読んでみると、この車両はあのアンドリュー・コーワンの所有車と知ってビックリ。この展示車両は三菱自動車が保管している黄色の個体とは別物で、[Racing on] 2004年8月号の特集記事によれば、この車両はR1/R2/T1/T2の4台が製作された同車のうち、コンペティション仕様としてヨーロッパに送られたR1そのもの。細部の違いはあるものの、ほぼ1985年マレーシア・ラリーに出場した状態で保存されていることが分かります。
あまりに興奮しすぎてフロント斜め7:3のカットを撮り忘れてしまったほどです……。


次はお馴染みルノー5ターボ。
ヒストリックラリーに積極的に参戦している車両らしく、程よく使い込まれた雰囲気でした。


このMGメトロ6R4は、ラリー界では有名なフォトジャーナリストのReinhard Klein氏が所有するもの。
イベントにもよく登場する個体ですが、美しい状態に保たれているところはさすがです。


フォードRS200には様々なスペックの車両が存在していますが、展示車両は後に製作された2.1リッター版で、実に700PSのスペックを持っています。


このランチア・デルタS4は、グループBコレクターとしても知られるラリードライバーのA.シュバルツの所有車。
1986年のスウェデッシュ・ラリーとアルゼンチン・ラリーでM.アレンがドライブしたクルマそのものです。


こちらは同じくA.シュバルツが所有するランチア037ラリー。
037と038のコンペティツィオーネを所有しているとは、なんとも羨ましい限りです。


トヨタ・セリカ ツインカムターボも展示されていました。
1986年のアイボリーコースト・ラリーでB.ワルデガルドが優勝した個体そのものです。


このプジョー205ターボ16E2はサファリ仕様のまま保存されているもので、サファリのほか、1000湖とサンレモでT.サロネンのテストカーとして用いられた車両とのことです。


アウディ・ワークスカラーに塗られたクワトロA1はアウディが所有する車両。
大きく張り出したブリスターフェンダーが特徴です。


こちらもアウディが所有するクワトロA2。
現車は開口されていませんが、リアフェンダーのエアインテークが増設されているのがクワトロA1との違いです。


スポーツクワトロのラリー仕様もはじめて見ました。
22台が製作されたラリー仕様のなかでも、この個体は1985年のモンテカルロ・ラリーでW.ロールが2位に入賞したヒストリー付きのもので、もちろんアウディ所有のものでした。


最後に対面したのは、個人的にグループBでもっとも好きなスポーツクワトロS1です。
展示車両は1986年のモンテカルロ・ラリーでW.ロールが4位入賞したもので、現在は完璧にレストアされて様々なイベントで元気な姿を披露しています。
1985年のデビューから実に24年目にして実車をナマで見たわけですが、ほかのグループBマシンとはひと味違う迫力で、どこから撮っても絵になる圧倒的な存在感でした。


帰りのバスの時間が迫っていたので後ろ髪を引かれつつミュージアムを後にしたのですが、3時間にわたってグループBマシンの写真を撮りまくっていたため、なんと4GBのメモリーカードが一杯になってしまいました。館内の監視スタッフにとっては、相当にあやしい訪問者だったことでしょう。

実に12台のグループBマシンが集結した今回の"DIE QUER-LENKER"は、時間的制約がなければ一日中眺めていたくなるような至福の空間でした。

コメント (4)

m400hy:

おはようございます。お久しぶりであります。
スゴイ、すごい!すご過ぎる。まるでグループBの時代に戻った様ですね。やっぱり、スポーツクアトロ、なんか別格の存在感ですね。
私もその至福の時間に漬かり込みに行きたい!

韋駄天:

一日中どころか、そこに住みたい位羨ましいですです!037のワークスとかクワトロS1とか、まさにグループBの楽園状態ぢゃないですか!!!

m400hy さん

お久しぶりです。
出発前は特に情報がなく、半信半疑で行ってみたのですが、予想を超える充実した展示に驚きました。
改めてmuseum mobileのホームページを見てみたら情報が掲載されていました。写真を見るとアウディ・クワトロA2はHBカラーの車両が展示されているので、訪問時にはイベントなどで外出中だったのかも知れません。
これだけ一気にグループBマシンが見られる機会はめったにないので、今まで生きてきて本当に良かったです(笑)。

韋駄天 さん

まさに夢のような楽園でした!
ドイツに住んでいたら毎週通っているかも(^^)
あとは、やっぱりグッドウッドに行ってナマの走行シーンを見てみたいですね!

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2009年10月08日 10:17に投稿されたエントリーのページです。

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