ポルシェ・ミュージアムの密かな見所
メルセデス・ベンツ・ミュージアムに続いて訪れたのが、ツッフェンハウゼンのポルシェ本社前に新たに建設されたポルシェ・ミュージアム。
メルセデス・ベンツと同じシュツットガルトにあるので、Sバーンを乗り継げば1日でまわれるのですが、Fellbachのメルセデス・ベンツ クラシックセンターで時間を使い切ってしまったため、結局2日連続でフランクフルトとシュツットガルト間をICEで往復するハメになりました。
館内に入ると、正面のカフェのガラス越しにワークショップが眺められるようになっているのですが、ここでいきなり1984年のパリーダカール・ラリーを制したポルシェ953を発見!入って早々に度胆を抜く展開です。
しかもその隣には、タルガ・タスマニア・ラリーに出場した911 SC RSが置かれているではありませんか!911 SC RSが見られるとは思っていなかったので、嬉しいサプライズです。
ポルシェ・ミュージアムの目玉は、やはり珠玉のレーシングマシンが一挙に見られること。個人的には、ロスマンズカラーの1987年型ポルシェ961に惹かれました。
この年のル・マンではクラッシュして炎上しリタイアとなった車両ですが、元通りの姿にレストアされて嬉しい限りです。
こちらは1986年のパリーダカール・ラリーを制したラリー仕様のポルシェ959。
ボンネット上面のRothmansステッカーが色褪せていることから、オリジナルコンディションを保っていることが分かります。
もちろんロードバージョンの959も展示されています。
1986年のパリーダカール・ラリーを制し、同年のル・マンではレーシングカーに仕立てた961で総合7位に入賞する快挙を成し遂げたポルシェ959は、やはりグループB世代にはたまらない一台ですね。
訪問した日はちょうどフェリー・ポルシェの生誕100周年を記念した特別展の初日だったため、従業員から寄贈された愛車も展示されていました。
写真のポルシェ928Sは、固定式ヘッドライトとスポーツワゴン風のルーフを備えた特別仕様で、もちろんはじめて見ました。
来場記念のお土産は、ポルシェ・ミュージアム専用パッケージのミニチャンプス製ポルシェ959と911スピードスター、それにスパーク製ポルシェ911 SC RSのラリー仕様です。
パッケージ以外は通常品と同じですが、来場記念のお土産としては最適ですね。
帰り際にワークショップを改めて観察すると、なんと奥にも911 SC RSがもう一台置かれています。グループBのエボリューションモデルとして20台が生産された実車の1割にあたる2台の911 SC RSがあるとは……。さすがにポルシェの聖地ですね。
写真を撮ったときは911 SC RSのほうにしか注意を払っていなかったので、手前に置かれているエンジンが邪魔で仕方がなかったのですが、よく見るとマクラーレンTAGに搭載された1.5リッターツインターボのF1エンジンではありませんか!
個人的には、ガラス越しに見たワークショップが最大の収穫でした。